大学への運営費交付金の削減や科研費など競争的資金獲得の熾烈な競争による、研究費不足は多くの若手研究者が悩んでいる問題だと思います。若いときこそ、いろんなアイデアが浮かび、チャレンジしてみたいと思う気持ちが膨らむものの、それを実現するための研究資金調達に常日頃頭を抱えています。
また、近年の「基礎研究」から「応用研究」志向への研究予算配分シフトに対しても、どのように応用展開していけばいいのかなど、応用研究に実際に必要とされるニーズを知る機会が少ないことも、企業との人脈が構築する機会が恵まれないキャリアパスにある若手研究者には、「若手研究者」だからこそ得られるはずの多くのチャンスを失っているのではないかと思っています。
現在、私は海外の大学に留学中なので日本企業との人脈作りは非常に困難ですし、せっかく世界最先端の研究環境に身を置いているのにも関わらず、自由に使える研究費がないので、歯がゆい思いをしております。
L-RADを使えば自分のアイデアを軸に企業とのコラボレーションの機会を創出しながら人脈を広げていくことで新たな視点で研究を進めることができ、企業側も海外の最先端の研究機関との人脈も形成しやすくなり、現在までの研究開発環境にはなかった異分野融合など全く新しい研究が展開されることが期待されます。
したがって、L-RADは、海外の研究機関に留学中や地方大学の研究者にとっても、研究費獲得だけにとどまらず、企業との人脈形成などに基づく新たな研究展開など、多くのチャンスが得られるのではないかと思っています。
三輪 秀樹 さん
Harvard medical school,
visiting assistant professor